あ!妊娠しちゃったかも?

あ!妊娠しちゃったかも?

と、言うとき。どうしますか?
友達に聞いても、良く分かっていないみたいだし、まさか、親とかダンナとかに聞くわけにはいかないし。

でも、困ったなぁ。
まず、落ち着いて。ゆっくりと、一番良い方法を考えてみてください。
いろんな事を良く知ってから、相手に相談した方が、相談もしやすいというもの。
もちろん、最後の手段についても説明します。

  • 1) もし、そのときに気がついたら!
  • 2) 生理が遅れているのに気がついたら
  • 3) 妊娠反応が陽性だった場合
  • 4) 最後の手段を、もっと詳しく知りたい

1) もし、そのときに気がついたら!

あ、コンドームが破けてた!間に合わなくて、中に出ちゃったみたい!安全日だと思ったら、勘違いしてた!様々な理由がありますが、もし、妊娠の可能性がある日の3日以内に気がついたら、まだ、手はうてます!大至急婦人科に行ってモーニングアフターピルをもらってください。これで98%は妊娠しないといわれています。ただし、若干、失敗の可能性はあると言う事と、薬をのんでいる間(一日くらい)気持ち悪くなる事があります。

費用は15,000円~20,000円程度です。

もし、基礎体温をつけているようなら、もう一度、基礎体温を確認してください。妊娠の可能性がある日が、高温期になってから3日以上経っていれば、妊娠の可能性は低くなります。基礎体温をつけていても、意外に、安全日を勘違いされている方が多いので、もう一度確認してみてください。これならば、費用は無料です。

 

2) 生理が遅れているのに気がついたら

生理が順調な方は、生理が遅れたと思ったら、すぐに妊娠反応で確認できます。ただし、ストレスなどで排卵が遅れることもありますので、もし、陰性でも7~10日後に再検査してみてください。これで陰性なら、ほぼ、妊娠は無いと思われます。とりあえず、薬局で買ってご自分でも検査できます。

費用は3,000円~6,000円位です。

まずいなと思ったら、早めに基礎体温をチェックしておく事をお勧めします。もし、高温期が3週間以上続いていたら、ほぼ、妊娠に間違いありません。逆に、低温期が続いていれば、卵巣機能不全で生理が起こっていません。

 

3) 妊娠反応が陽性だった場合

出産できる方向に考えることがベストです。しかし、様々な事情により、妊娠を継続できない事があります。そういった場合は最後の手段を使うしかありません。

A

まず、病院を探しましょう。母体保護法指定を受けている病院で無ければ手術はできません。(古い病院では優生保護法と書いてあります)逆に、小さな診療所でも、母体保護法指定であれば、手術のできる施設があります。大学病院や公立病院などでは手術を行っていない所があります。また、大きな病院では、一泊の入院が必要になることが多いので、電話などで確認してみましょう。電話の確認では、貴女の今の状態などを聞かれる事がありますので、必ずご自分で電話をかけてください。

B

病院で妊娠を確認してください。超音波などで、子宮の中に妊娠している事を確認しないと、場合によっては、子宮外妊娠に気がつかない事があります。子宮外妊娠に気がつかないで進行すると、命にも関わるような大出血を起こします。

C

次に、手術についての説明を良く聞いてください。持病などがあると使えない薬があります。また、今使っている薬なども、きちんと医師に話しましょう。麻酔の薬と相互作用を起こす事もあります。手術には合併症が起こる事がありますので、きちんと聞いておきましょう。また、合併症が起ったときにどのような対処をするのか(特に、小さな診療所では、どこの病院と提携しているのか)聞いておきましょう。

D

中絶手術には、保険適応はありません。必ず、手術前の検査から術後の検査まで、自費診療となります。(ただし、手術による合併症などが起これば保険診療の適応となります)病院によって、差はありますが、だいたい10万円前後だと考えてください。その他に、術前や術後の検査料がかかります。

E

手術前には、様々な検査が必要です。とくに、手術によって出血などが考えられますので、貧血の検査や血液型の検査は必須といえます。また、麻酔を受けるために心電図の検査や、感染症の検査などを受けておく必要があるでしょう。何も検査をしない場合には、一応、貧血の検査と血液型の検査程度は、最低でもしてもらう方が安全です。 Rh(-)型の血液に気がつかないで手術をすると、その後の妊娠に影響が出る事があります。

F

手術の日に用意する物や、必要な準備を忘れないようにしましょう。とくに、母体保護法に従った承諾書がないと、どんな理由があっても手術はできません。必ず、忘れないようにしましょう。

G

手術が終わっても、次の日までは、安静が必要です。あまり、動き回ってしまうと、出血がひどくなる事があります。とくに、仕事などは休むように日程を組んでおきましょう。(会社に提出する診断書などは、公文書ですので、違う病名で書く事はできません。有給休暇などをとることをお勧めします)ピルをのむ予定がある場合には、早めに医師にご相談ください。術後一週間以内に内服を始めるのが効果的だといわれています。

H

手術後、必ず術後検診を受けてください。場合によっては、外に見えない出血が子宮の中にたまって、重症になっていることもあります。かならず、指定の日に、検診を受けて、術後経過が順調である事を確認してください。

I

手術の後、生理が起こるまでは1~2ヶ月かかるのが普通です。その間に不正出血や、軽い腹痛などが起る事がありますが、ひどい症状でなければ心配はいりません。

最終手段

残念ながら、最終手段を決断せざるを得なかった方。もう一度、よく、考えてみてください。本当に、手術することが必要なことなのか。二人で引き起こした結果でも、最終的に手術を受けるのは、女性自身であって、より大きく傷つくのは必ず女性自身です。相手と、よく相談して、あなた自身としても決心できてから、手術に臨みましょう。もしかすると、出産するという方法も可能かも知れません。また、手術するとしても、貴女自身が、手術したことによって、今よりもっと進んでいけるように前向きに考えてください。手術したことを、心の傷として持ち続けるのではなく、手術したことによって自分の道を進み、自己の実現を果たせることができれば、きっと、生を受けられなかった子もあなたを応援してくれると思うのです。そして、手術をする我々も、だからこそ、お手伝いをする価値があると信じています。

  • 1) 麻酔
  • 2) 手術
  • 3) 合併症
  • 4) 合併症に対して

 

麻酔

手術の麻酔は、ほとんどが静脈麻酔です。早く効く強力な睡眠薬と考えていただければ良いと思います。薬によっては、喘息の方に使えないものもありますので、今までの病気のことなどをきちんと医師に伝えておきましょう。精神安定剤を長期服用していたり、過度の緊張をしている方は、効きにくいことがあります。また、あまり使いすぎると呼吸困難になることがある薬ですので、手術中に十分に効かない方も、まれにはいらっしゃいます。

呼吸困難などを早期に発見する為のモニターが完備してある病院ならば、安心して手術を受けることができます。

 

手術

吸引法を使う場合と、掻きだす方法があります。術者によってなれている方法で行います。吸引法では、細い管を入れて真空で吸い出してしまいます。掻きだす方法は、昔から行われている方法です。小さなスプーンの様なもので、子宮の壁についた組織を引っかきとります。いずれも、見えない子宮の中を探る手術ですから、熟練が必要です。必ず、母体保護法の指定医で受けるようにしましょう。

合併症

手術には、いくつかの合併症が考えられます。子宮の壁に食い込んでいる組織をはがすので、出血は必ずあります。ただし、子宮が元の大きさに縮む力で、血管が押しつぶされ、出血は少なくなるのが普通です。子宮の出口の近くや卵管の近く等の弱い部分に妊娠していた場合、子宮壁の傷が大きくなる為、出血が増えることがあります。また、子宮の縮む力が弱いと、いつまでも出血がとまらないことがあります。さらに、子宮の変形(二つに分かれていたり、中に壁があったり)があると、壁に傷がついたり、出血する部分が大きくなるので出血が止まりにくくなります。そのほか、血液の病気などがあると、出血が止まりにくくなることがあります。

術後には、抗生剤などを処方され、子宮の感染を防ぎます。しかし、術後安静を守らないと、子宮の中に細菌が入り、炎症を起こすことがあります。ひどくなれば、全身に菌が広がることもあります。また、炎症のあとが瘢痕(硬い組織)になって癒着(くっつく)すると、その後の妊娠が難しくなることがあります。

 

合併症に対して

出血がひどい場合には、輸血や開腹手術が必要になる場合もあります。が、ほとんどの場合は、子宮の収縮剤を投与する事で治ります。総合病院であれば、ただちに入院して処置をしますし、診療所であれば、提携している病院へ搬送して治療を受けることになります。診療所の場合は、どこの病院と提携しているのかを聞いておくと良いでしょう。

血液型がRh(―)の方は、抗体ができる前にグロブリン(免疫物質)を投与する必要があります。これをしないと、次の妊娠の時に血液型不適合を起こして流産の原因になったりします。Rh(―)型の血液の型は、あらかじめ術者に相談しておいて下さい。

 

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